第1回 裁縫が苦手だった私がミシンを買った日──子どもの入園準備と挑戦の始まり

裁縫

私はもともと裁縫に対する苦手意識が強くありました。
小学生の家庭科は指示されたものをやるので精一杯。なんとかできるけど…終了のチャイムを心待ちにしていたのを今でも鮮明に覚えています。
そんな私が「ミシンを買おう」と決意する日が来るなんて、当時の自分は想像もしなかったでしょう。

転機は、子どもの入園。通っていた「子どもの家」では、通園バッグをはじめとする、通園グッズはできるだけ手作りが良いという方針がありました。ルールではありませんが、モンテッソーリ教育の園であるためその子に合ったものを準備することが前提です。
「市販品を買えば簡単だけど、できれば我が子のために作ってあげたい」。
そんな思いが芽生えた反面、「私に作れるの…?」という不安も消えませんでした。

「手作りしよう」と心を決めても、そもそもミシンの使い方すらわからない私。
調べてみると、ミシンには家庭用から職業用、コンピューターミシンまで種類が豊富。値段も数千円から数十万円と幅広く、何を基準に選べば良いのか見当もつきません。
ネット通販のレビューは参考になるけれど、実際の感触はわからない——このままでは選びようがなく、時間ばかり過ぎていきました。

そこで、近所の手芸店へ足を運び、思い切って店員さんに相談しました。
私の裁縫経験の乏しさや入園準備で必要なものを伝えると、「せっかくなら、一度試してみませんか?」とミシンのレンタルを提案してくれたのです。

レンタルしたのは、シンプル操作の家庭用ミシン。
店員さんが基本の糸の掛け方、下糸のセット、まっすぐ縫うポイントなどを実演してくれました。
自宅で数日試してみると、

  • ミシンは思った以上に音が静か
  • フットコントローラーで縫いスピードを調節できる
  • 直線縫いでも小物作りが可能
    といった、新鮮な発見ばかり。
    「全くできない」と思っていた自分の中で、「これなら挑戦できるかも」という自信の芽が少しずつ膨らみました。

体験後、迷わず同じ機種を購入。人生で初めて、自分専用のミシンを手に入れました。
段ボールを開封した瞬間のワクワク感、そして「これで我が子の入園グッズを作れるぞ」という使命感は、今でも忘れられません。

私の経験から、初心者がミシンを選ぶポイントをまとめます。

  1. 実機を触ってみる(操作感・音の大きさ・重さを確認)
  2. 必要な機能を明確にする(直線縫い・ジグザグ縫い・ボタンホールなど)
  3. アフターサービスの有無(糸調子が狂ったときのメンテナンスの相談先)
    →私のように裁縫初心者の方がミシンを購入する際は、できる限り近くのお店で相談しながら選ぶのが安心です。実店舗なら分からないこともすぐ尋ねられますし、購入後もサポートが受けやすいので、初めてでも安心して使い始めることができます。
  4. レンタルや試用ができる店舗を探す
    → これで失敗や後悔が少なくなります。

「裁縫は自分には無理」と思っていた私が、一歩踏み出せたのは子どもの存在親切なアドバイスをくれた人のおかげです。
あの日ミシンを買ったことで、入園準備だけでなく、ものづくりを楽しむきっかけを手に入れました。
もし今、同じように迷っている方がいたら——勇気を出してまずは「やってみる」ことをおすすめします。それが、思わぬ世界への第一歩になるかもしれません。

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